Kashiwa Daisuke / Program Music I
Kashiwaさんの2ndアルバム。購入がずいぶんと遅れちゃいましたが、本当に楽しみにしていた1枚です。1stアルバムをネットで試聴したときの感動を上回る美しさ。1stアルバムを聴いたときは、すんごい人発見しちゃったぞ的な感覚だったんですが、まさにすんごい人ですね。もう、レビューは、nobleのページに詳しく、しかも分かりやすく解説まで載っているので、私なんかが下手な日本語を並べるのも気が引けるんですが、感想文って形で書きたいと思います。えらそうに書いちゃいますが、1stアルバムよりも断然成長したなぁと感じる大作であります。2曲入りで、1曲が大体30分前後。
1曲目「Stella」は「銀河鉄道の夜」をモチーフに創られているらしいんですが、「銀河鉄道の夜」を読んだことがないです(苦笑。私が、彼の一番好きなところ(うーん、うまく表現できない)は、ピアノのメロディで、ドラマチックで壮大でありながらも、どこか人間のぬくもりを感じる部分なんですが、この曲もドラマチックで壮大で感動的な大作なんですが、どこか人間独特のぬくもりを感じます。WEGを少しシンプルにしたような、WEGがより日常に近くなったような印象を受けました。WEGの世界は、少し日常から離れていて、良い意味でドラマチックで感動的な世界を表現しているという印象を私は抱いていますので。(まぁ、いろんな曲がありますけどね。)次第に高音になっていくピアノの美しい旋律と、バイオリンのストリングスが美しく重なり合っているところに、コーラスを加工した声が挿入されているところがにくいです。ただのインストゥルメンタルじゃあないんだ。「銀河鉄道の夜」をKashiwaさんのフィルターを通して聴いてみて、私は少し冷たい澄んだ空気の夜の風景が思い浮かびました。
2曲目、「write once, run melos」は「走れメロス」をモチーフに創られているらしいです。うん、これは読んだことあるんでイメージがわきやすいです。スペーシーなイントロ部分にあっと愕かされると、続いて和音の響きが美しいピアノ、グリッチ音とドラムが入り込んできます。オルガンのゆっくりとすすんでいく和音に、のりがよいドラムが、絡んでいる部分なんかは、あー、メロスが走ってるんだな、なんて勝手に想像しちゃいました(笑。オルガンのメロディはゆっくりと壮大に展開されていますが、疾走感があるドラムの影響か走ってるんだという風に捉えることができました。まぁ、「走れメロス」をモチーフにしているってことを知らなければ、あれ?ドラムだけ疾走感があるぞ的に捉えていたかもしれません。ドラムが消え去り、ピアノの独奏になるのですが、これまた美しいとしか表現できません。キリスト協?結婚式で聞かれるベルみたいな音と共に、続いてピアノとオルガンのゆっくりと美しい世界が繰り広げられます。そして、急展開し、ピアノの独奏とグリッチが入り込んできて、思わずうなってしまう。正直「走れメロス」はどこえやらです(笑。エレクトロニクスと生楽器の美しい融合に、ただただ感動するだけです。少々不気味に感じる部分とかあって、美しさの中にある毒を感じたり。これも、WEGが表現してきている世界であると思うんだけど、Kashiwaさんの曲は、その毒がもうちょっと滑らかになったというか、人間的なぬくもりを持っているというか、そういった印象を受けます。少々攻撃的(?)だった曲の半ばから後半にかけて、ですが次第に美しいピアノと小さなグリッチ音と共に消えていきます。話は飛んじゃいますが、「走れメロス」の最後を忘れちゃったんだよね。今度、読み返してみようかな。そんな気にさせられる曲です。